こんにちは。
ハルガヤというマイナーなアレルギー所有!薬剤師の溺愛ダディです。
アレルギーの薬を手に入れるためには病院へ受診し処方せんを出してもらって調剤薬局で薬を受け取る方法と、
ドラッグストアなどで自分で購入する(市販薬、OTC薬)かのどちらかが一般的です。
どちらを選択するかはもちろん自由ですが、たとえば花粉症時期に耳鼻科に受診したとなるとどこへ行ってもかなりの混雑なので、たった1種類の薬1か月分を手に入れるために半日つぶれてしまうなんてこともよくあると思います。
どういう薬を使うべきなのかを知っていれば、病院へ行かずに自分で薬を購入して時間を得ることができるかもしれません。
この記事ではネットで購入することができる市販のアレルギー薬の中でも、眠気や口のかわきといったアレルギー薬の代表的な副作用が少ない製品をピックアップしました。
セルフメディケーションの参考にしていただけると幸いです。
もくじ
セレクトした製品に共通する特徴
もともとは医療用医薬品である薬
OTC薬(=市販薬)の中には、もともとは調剤薬局でしか取扱いできない『医療用医薬品』だったものが、市販もできるようになったものがあります。
これを『スイッチOTC医薬品』と言います。つまり、医師が処方せんを出して調剤薬局でもらった薬と同じなのです。
今回セレクトした薬はどれもこのスイッチOTCで、今も調剤薬局でモリモリ使われているバリバリ現役の薬たちです。調剤薬局で使われているからいい薬というわけではありませんが(効果が実証されなくて販売中止になった薬も現にある)、ある程度の使用実績がある薬であることは間違いありません。
医療費が年々増えていっているので、今後はなるべく処方せん医薬品をOTC化して医療費を削減しようという動きが活発です。湿布や漢方、ヒルドイドなどが現在のところのターゲットです。
アレルギーの薬は重大な副作用は起こりにくく比較的扱いやすい薬なので、今後もどんどんOTCへスイッチ化されていくと思われます。
副作用の少ない『第二世代抗ヒスタミン薬』
アレルギーの薬は歴史が長く、成分の種類もかなり多いです。昔ながらの成分は効き目が強く安価ではありますが、眠気や口の渇きがかなり出やすいという特徴があります。
するとある時期から、この副作用が少なく抑えられたアレルギー薬が開発されるようになります。これが『第二世代抗ヒスタミン薬』です。(抗ヒスタミンとは作用のしかたのこと)
眠くなりやすいかぜ薬などに配合されているのはだいたい古いアレルギー薬です。
マイルドめな効き目でありながら少ない副作用のため使い勝手がよく、現在医師が処方するアレルギー薬は第二世代のものが主流です。
眠気はこどもから高齢者までどの世代でも困りものな副作用ですからね。
『アレグラFX』いちばん副作用が少ない
アレグラはアレルギー薬界のトッププレイヤー
現在使われるアレルギー薬の中でいちばん有名のどころといえばアレグラでしょう。調剤薬局でもいちばんよく出るアレルギー薬だっていう店舗は多いのではないでしょうか。(ウチはそう)
「効果は弱い。」と言われることもありますが効く人には効きます。そこは症状の程度と個人差でしょう。
ただ、副作用の少なさは折り紙付きで、それは添付文書(薬の説明書)からもうかがえます。
処方せん医薬品の添付文書には、【使用上の注意】という項目があります。その中で『重要な基本的注意』というのがあるのですが、たいていのアレルギー薬には
眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には、自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないよう十分注意すること。
という記載がつきものです。
しかーし、アレグラにはその記載はありません。だからといって100%絶対に眠くならないというわけではありませんが、そこまで高確率で強い眠気が起こるわけではないのです。
「もしかしらちょっと眠くなるかもなー。」程度を頭の片隅に残しておく程度でちょうどいいくらいです。
医療用アレグラは皮膚疾患にも使われる
用法は1日2回です。
ちなみに市販のアレグラFXの効能効果は花粉症とアレルギー性鼻炎しか記載がないですが、処方せん医薬品のアレグラは皮膚炎などのかゆみやじんましんにも使われます。
そして市販のアレグラFXと処方せん医薬品のアレグラは同じ成分です。
…つまりはそういうことです。
こども用のアレグラもあります
7才~14才向けの『アレグラFXジュニア』という製品もあります。
15才以上向けのアレグラFXの成分量はフェキソフェナジン60mgなのに対し、ジュニアは30mgでこちらも医療用と同じです。
ただしアレグラFXジュニアは2018年1月現在『要指導医薬品』であり、ネットでは販売できません。
ただ、15才以上向けののアレグラFXも発売当初は要指導医薬品でありネット販売ができませんでしたが、現在は第二類医薬品へとランクダウンしネット販売ができるようになりました。ジュニアもこれと同じように近い将来ネットでの販売ができるようになるはずです。
『アレルビ』アレグラと同成分のジェネリック
アレルビはべらぼうに安い
アレグラにはジェネリック医薬品があります。数社から製品が発売されていますが、その中でも大手のショップサイト(Amazonや楽天など)で取り扱っているものは数えられる程度の種類です。
そのなかでも目を引くのが『アレルビ(皇漢堂製薬)』です。理由は、「なんかやたら安い」からです。
そもそもジェネリックは安いものなのですが、アレルビはアレグラのおよそ3分の1の価格です。(2018年1月現在、Amazon)
病院へ受診して薬をもらう場合は通常保険がきくので自分で購入するより安く済むことがほとんどです。しかしアレグラだけを処方してもらう場合であれば、アレルビを買ったほうが安く済むのではないかと思います。病院代と薬局代がかかりますし。
もちろん安いから成分が悪い、というわけではありません。有効成分はもととなっている薬(アレグラ)と同成分・同容量です。(有効成分以外の添加物などはメーカーごとに異なる場合あり。)
アレルビ以外のジェネリックは選ぶ理由なし?
アレルビ以外にもアレグラと同成分の製品がありますが、特にそちらを選ぶ理由はないかと思われます。
ドラッグストアの場合は品ぞろえにないものは買えませんが、ネットであれば複数の製品を比べて買うことができます。なるべく安い薬を求める場合にはアレルビ一択で今のことろは問題ないでしょう。
ブランドで選ぶ『アレグラ』か、コストパフォーマンスで選ぶ『アレルビ』か、というところです。
『アレジオン20』1日1回でOK
アレジオンは作用が長い
アレグラと同様に調剤薬局でもバリバリ現役で使われている薬です。医療用も同じ名前の『アレジオン』。
特徴としては、作用時間が長いため1日1回の飲み方ということです。
日中の花粉症がつらい場合は朝に、布団のホコリで寝ている間に鼻水がでる場合は夜に、などの飲み方で毎日固定するのがオススメ。
「アレジオンよりアレグラのほうが効く」という声もあれば「アレジオンのほうが効く」という声も聞きます。
そこはやはり個人差でしょう。
アレジオンも眠気は起きにくい
アレグラと異なり、医療用アレジオンの添付文書の【使用上の注意】には眠気に注意するよう患者へ促す記載があります。
だからと言ってアレジオンのほうが必ず強い眠気が出るというわけではなく、臨床試験上でのデータでも眠気の発生は1.21%でありアレグラ(0.5%)と大差はないです。
これもあくまで個人差が大きい部分なので、1日1回の服用にメリットを感じ、効果・副作用の面で問題ないものを選べばよいでしょう。
アレジオン10はムシしてOK
有効成分エピナスチンが半分の10mg含有する『アレジオン10』という製品もあります。
これは『アレジオン20』を発売するためのホップステップみたいなものなので、あえて10mgのほうを選択する必要は特にありません。
成分量が少ないからと言ってこども用というわけでもないですし。(15才以上が対象)
アレジオンにもジェネリックはあるが価格差は小さい
アレジオンも同じ成分(エピナスチン)を使用した製品が販売されています。
こちらはアレジオンと異なりカプセル状です。商品名に「24h」とあり長時間作用することを謳っていますが、これはもともと成分(エピナスチン)が持つ作用なのでなにもこの商品に限ったことではありません。
アレグラとアレルビほどの価格差はないのでお得感は少ないですね。
「錠剤よりもカプセルが好き」という場合には選んでもいいかと思います。
『コンタック鼻炎Z』『ストナリニZ』
こちらは医療用では『ジルテック(成分名セチリジン)』という製品名で調剤薬局でも使われている薬です。この2つの製品はどちらも同じ有効成分です。
アレグラ、アレジオンと比較して少し眠気は出やすい印象です。(承認前の試験では6.0%、市販後調査では2.6%)
用法は1日1回です。
比べてみたところ有効成分だけでなく添加物まで同じなので、安いほうを選んでいいでしょう。
広瀬すずが好きなら問答無用でコンタックを選んでください。
薬剤師おすすめの選び方
- アレルビ
- アレジオンorストナリニz
- だめなら点鼻薬も併用
私個人の見解ですが、はじめて買う場合にはコストも低く副作用が少ない『アレルビ』をまず試し、効果が不十分であれば『アレジオン』か『ストナリニz』に変えてみます。
それでもだめであれば副作用を多少覚悟して少し古い世代の薬(よくある成分はクロルフェニラミンなど)を試すか、点鼻薬を合わせて使うというのが手です。
耳鼻科でも、『内服のアレルギー薬+点鼻薬』というのは定番の処方です。
「眠気がどうしてもイヤン」という場合には飲み薬の前にまずは点鼻薬だけ使ってみるのもおすすめです。
ただ、点鼻薬を選ぶ際にはぜひ注意していただきたい点があるので、こちらの記事もいっしょにどうぞ。

関連記事:点鼻薬の副作用に注意!!鼻づまりを悪化させる薬剤性鼻炎の予防と治療。
オマケ:ネット販売解禁が待たれるクラリチン
ネット販売はまだできず店頭でしか買えない(要指導薬品)のですが、おすすめの製品が『クラリチンEX』です。こちらも医療用医薬品から市販化されたスイッチOTCです。
眠気はかなり少なく(添付文書上に眠気を注意喚起させる記載なし)、1日1回の服用で効果が持続する特長があります。
また『クラリチンEX OD錠』というぜひ知ってほしい製品があり、こちらは口に入れると錠剤がただちに溶け少ない水、もしくは唾液だけでカンタンに飲み込むことができるモノです。(医療用は『クラリチンレディタブ』)
「寝る前に飲むけどトイレが心配だからあまり水を飲みたくない。」
「外出先でサッと飲みたい。」といった場面で活躍してくれます。
唾液で溶けるタイプの薬は医療用、市販用どちらでも種類はたくさんあるのですが、このクラリチンODだけは他の製品とは段違いで溶けるスピードが違います。

口の中に入れた瞬間に気持ちいいくらいに一瞬で溶けます。他の製品だと「唾液をなじませるとやわらかくなって崩れる。」っていう感じですかね。
これは凍結乾燥(フリーズドライ)の技術を使った特許を取得している製法で、他の市販薬だと『センパアQT(酔い止め薬)』で用いられている『ザイディス技術』と同じ(もしくは似た)技術です。
この一瞬で溶けてなくなる感じをぜひ味わってほしくて紹介したといえばウソじゃないのですが、これも近いうちにネット販売が解禁され手に入りやすくなるはずです。
海外じゃふつうに売っているところがいくらでもありますし。
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