皮膚の健康や美容に関してを論じる記事では「皮膚常在菌」についてを触れていないものは総じて信用ならないです。


それほど大切な存在なんです。


シャンプー剤を使わない人は、真菌や細菌への感染リスクがある。

ノー・プー』では頭皮の炎症、フケやニキビなどが生じる可能性もある。

シャンプーを使わないで洗髪するなんて、気持ちよくないですよね。アメリカ人は、こう言う類の話が好きですよね。「新し物かぶれ」とでもいうんでしょうか? ドクタースマートは、毎日シャンプーを使って、きれいに髪を洗っていますよ。(記事より引用)

シャンプーを使わない「湯シャン」は危険か?米医学界で大論争

シャンプーしないと健康な皮膚を保てないのであれば、シャンプーが存在するまでの人類の頭は感染症まみれということになりですね。


さらに言えばカラダを洗うための石けんができる前は全身が感染症になることは避けられなかったということです。


そんなわきゃあないですね。


つまり石けん、シャンプーがなくても皮膚の健康は保てるということです。





ちなみに日本では明治時代に国により「衛生」の概念が急速に広められ、現在の「清潔感」の常識が定着しています。



皮膚常在菌とは


「皮膚常在菌」とはその名の通り、通常の皮膚上に存在する菌の総称です。


腸内に数十兆個の細菌が住みついていることはよく知られていると思います。

それと同様に、皮膚上にも約一兆個の常在菌が住みついているんです。


通常の皮膚上にいるわけですからもちろん悪い菌ではありません。「菌」という言葉のイメージだけでバッチイものと思ってはいけませんよ。


人体にとってはとても有益、むしろ正常な皮膚状態を保つためには不可欠な存在です

皮膚における「善玉菌」とでも呼べるでしょう。「表皮ブドウ球菌」がその代表です。



菌は自分のために生きている


細かいことをいうと菌には「良い菌」も「悪い菌」もありません。これは腸内、皮膚上、その他すべてに言えることです。


あくまでそれは人間からの勝手な視点での「良い」「悪い」であり、菌からすれば自分が生息しやすい、増殖しやすい環境に住みついているだけです。


その菌が住みやすい環境を作れば菌は勝手に増えていき、逆に住みにくい環境を作ればその菌は自ずと減っていきます。


いくらその菌にいなくなって欲しいと願ってせっせと殺菌をしたとしても、その環境が菌にとって住みやすい環境であり続ける限りは菌は増殖し続けます。



皮膚常在菌のはたらき


皮膚常在菌は皮膚に分泌される皮脂や汗をエサとしています。これだけでもお互いにとって利益になっていることがわかると思います。


人間にとっては余分なものを分解してくれ、菌からすればエサとなるものを分泌し続けてくれているわけです。

いわゆる「共存」。win-winの間柄ですね。


さらに常在菌が皮脂や汗を分解してできる「脂肪酸」は皮膚上を弱酸性にします。皮膚が弱酸性の状態になることで、感染症のもととなる細菌が繁殖することを防ぐことができます。

少し前にはこの弱酸性を推す商品が多かったですね。


感染症のもととなる多くの菌はアルカリ性を好みます。


つまりこの弱酸性という環境は、常在菌にとって住みやすい環境であり、逆に感染のもととなる菌にとっては住みにくい、繁殖しにくい環境というわけです。




洗剤による常在菌への影響

油汚れを落とす原理

石けんの成分は「界面活性剤」であり、これが本来混ざり合うことができない水と油とを混ざりあうように作用することで、油汚れを落とせるようになります。


シャンプーで頭皮の脂が落ちてサッパリ、食器洗剤で油汚れがスッキリ、になるのはこのためです。


シャンプーだろうが洗剤だろうがこの原理は同じです。


洗いすぎの影響

しかし石けんは、皮膚常在菌が生きにくい環境を作り出します。


前述したように常在菌のエサは皮脂や汗です。

それを洗い流すという行為は常在菌が住みにくくする環境を作るということ、つまりは感染症の元となる菌が繁殖しやすい環境を作るということです。


さらには過度に足りなくなった皮脂を補うために、皮脂腺からはさらなる皮脂が分泌されます。


つまり洗いすぎることで皮膚の乾燥を招き、乾燥することで皮脂の過剰分泌を招くとこになります。皮肉なことに、せっせと洗うことでかえって皮脂が多いテカテカ顔になってしまうのです。


通常の皮膚であれば常在菌が皮脂を分解してくれますが、その常在菌を洗い過ぎたために生息数が少なくなってしまっているわけです。

皮脂が過剰ではニキビもできやすくなります。



洗剤をつけなくていけない汚れ


洗剤をつけなくてはいけないほどのカラダの汚れは、通常はありません。

サラダ油をカラダに塗って人の上をすべったり灯油を頭からかぶったりしたのなら別です。


汗も皮脂の分解物も水で流れます。髪のワックスも少量であればお湯だけで落ちます。さらには長時間流水にあてる、水温を上げることでさらに除去されます。

ワックスをつけた後の手を、お湯のみで洗ってみてください。案外ほとんど落ちるものです。


わたしは普段は入浴で洗剤は使いません。シャワーだけで済ます時もそうです。

それでも入浴後は顔がカサついてしまうときはワセリンを塗ります。

ワセリンはカサカサ部分の保湿のほか、ヒゲソリ後や鼻をかみすぎた時や日焼けのひりひりに、手指の皮むけに、キズやヤケドにと幅広ーく使えるものです。

高い美容液などの化粧品は不要ですよ。そう、ワセリンがあればね。

お湯だけで洗ってもカサついてしまうのは、おそらく水温が高すぎるんだと思います。

でも冬は熱めのお湯でないと寒くてしょうがないのでむずかしいところですね。



洗わないだけで改善


皮膚科では「皮脂欠乏性皮膚炎」と診断される皮膚炎が冬によく見られます。

その名の通り皮脂が少なくなりすぎることでひどくカサカサになり、炎症を起こしかゆくなってしまう皮膚炎です。


誰でもなりますが特に高齢者に多いです。


主な原因は入浴のしかた暖房の使い方です。


もうおわかりと思いますが皮脂が欠乏する大きな原因は、「皮脂を落としすぎて常在菌を死滅させてしまうこと」です。


悪い入浴法として、「毎日」「熱めの湯船」「長時間」はいって「石けんをつけて」「ゴシゴシこすり洗い」をして、「入浴後に保湿をしない」です。


すべて当てはまる人もいれば1つ2つくらいしか当てはまらない人もいるでしょう。しかしこれは1つ当てはまるだけでも入浴後の乾燥が起こりやすいです。


高齢者はもともとカラダの水分量が減少しているうえ、このような古風な(?)洗い方が習慣化してしまっていると考えられます。


石けんとナイロンタオルは使わずにぬるめのお湯でさっと洗い流す程度の入浴ができれば、皮脂欠乏性皮膚炎はかなり防げる&改善できるでしょう。





消毒薬は細胞を破壊することで菌を直接殺します。

菌を殺すということはもちろん常在菌もです。

場合によっては本来殺したいはずの「感染症のもととなる菌」は殺せずに常在菌しか殺さず、結果手荒れを起こしやすくなります。



常在菌を育てよう


界面活性剤は洗剤のみならず、「水と油が混ざり合っているもの」すべてに含まれています。クリーム全般、化粧品全般などさまざまです。


これを意識できていないと、皮膚に良かれと思ってしていることが結果的に悪いことをしていることになりかねません。<


最近、「腸内フローラ」と呼ばれるように腸内常在菌を育てようと言う流れが起きています。

この腸内フローラの認識が広まれば皮膚常在菌ももっと認知されるんじゃないでしょうか。

皮膚にも同様に常在菌がいて健康を保ってくれていることを意識するべきです。



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